Moneroの「Payment ID」について調べてみた

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カテゴリー: 仮想通貨

とある記事のコメント欄にて

MoneroのPayment IDって何ですか?

と質問を受けたのですが、「ふむふむ・・・なるほど、俺もわからん!」となったので調べてみました。

Moneroの「Payment ID」とは?

Moneroの「Payment ID」を説明しているサイト(Moneroのマイニングプール)があったので、そこで説明されている英文をざっくり意訳してみました。

The Basics

Payment ID is an arbitrary and optional transaction attachment that consists of 32 bytes (64 hexadecimal characters) or 8 bytes (in the case of integrated addresses).

The Payment ID is usually used to identify transactions to merchants and exchanges: Given the intrinsic privacy features built into Monero, where a single public address is usually used for incoming transactions, the Payment ID is especially useful to tie incoming payments with user accounts.

これを日本語に訳すと・・・

基礎

「Payment ID」は、32バイト(64桁の16進数)または8バイト(統合アドレスの場合)で構成された任意かつオプション的なトランザクション添付ファイルです。

「Payment ID」は、通常、加盟店や取引所との取引を識別するために使用されます:Moneroに搭載された匿名機能を使用すると、通常、単一のパブリックアドレスが受け取りトランザクションに使用されます。「Payment ID」は、入金したユーザーアカウントを把握するのに便利です。

つまり、Moneroの「Payment ID」とは

  1. 任意で添付できる32バイト(64桁の16進数)または8バイト(統合アドレスの場合)の文字列である
  2. Moneroを受け取る加盟店や取引所が、入金するユーザーアカウントを把握するために使用する

と言えそうです。

どういう意味があるの?

Moneroは非常に匿名性の強い仮想通貨で、Moneroのやりとりにはモザイクがかけられます。

もしも取引所がユーザーからの送金を受け取るMoneroアドレスを1つしか使用しておらず、そのアドレスめがけて複数のユーザーがMoneroを送金してきた場合、その匿名性の高さがあだとなって誰がどの量を送金してきたのかわからなくなります

しかし送金のときにPayment IDが添付されていれば、送金したユーザーが誰なのかを把握できるといった具合です。

もしもPayment IDを忘れたら?

仮想通貨の取引所間でMoneroを送受金する場合、「Payment ID」が

  • 必要である取引所
  • 不要である取引所

の2つがあります。

もしあなたがPayment IDが必要な取引所に対して、その取引所が提示したPayment IDの入力をし忘れた場合、そのときに送金したMoneroはGOXします(取引所は誰が送金したものかわからないため入金に反映できない)。

実際にPayment IDの入力忘れでMoneroが手元から消え去った人がいますので注意してください(取引所に交渉すれば戻してくれる可能性はありますがかなりの労力がかかります)。

統合アドレスについて

このようにMoneroの送金にPayment IDが必要なのにその入力をし忘れた場合、ユーザーの手元からMoneroが消え去ります。

これは不注意と言えば不注意ですが、ユーザーの利便性としては難があります。

そこで取引所によっては、そのようなGOXを避けるために統合アドレス(integrated addresses)を使用するところが増えています。

アドレスに「Payment ID」を含めたもの

統合アドレスとは、Moneroを受け取るアドレスにPayment IDを組み込んだアドレスのことをいいます。

統合アドレスを使えば、Payment IDの入力忘れそのものがなくなり、ユーザーの利便性が飛躍的に増加します。

暗号化について

私の英語力が低いため短時間では完全な読解ができませんでしたが、どうやら「64桁のPayment IDは暗号化されていない」ようで、そのため入金ごとに新しいPayment IDが必要なようです。

一方、「統合アドレスのPayment IDは暗号化される」ようで、そのアドレスは暗号化を保ったままそのまま再利用可能です(いちいち変化しない)。

取引所の「Payment ID」のありなし

以前、アメリカの取引所である「poloniex」ではMoneroの入金ではPayment IDが必要だったのですが、現在はこのようにアドレスだけの表示となったので統合アドレスが使用されているのかもしれません。

すなわちpoloniexにMoneroを送金する場合、送金画面ではPayment IDの入力は必要ないはずです。

一方、昨年末から日本のユーザーから大人気のバイナンスではこのようにPayment IDが必要なようです。

すなわちバイナンスにMoneroを送金する場合、送金画面でPayment IDを入力しないとGOXします(Moneroを受け取ったバイナンスはあなたからの送金だと判断できない)。

 

これまでなんとなくMoneroの送金を行って問題がなかったので「Payment ID」を見て見ぬふりしていましたが、なかなか勉強になりました!

 

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