退職・失業したら”絶対”に「国民年金の免除申請」をすべき理由

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カテゴリー: 生活

昨年仕事を辞めて現在失業中なのですが、先日、日本年金機構から封筒が来て「年金払いなさい」と言われたのですが、居合わせた友達に

年金払いたくないお。収入ないお

と言ったところ、

免除申請できるだろ常識的に考えて

と言われ詳しく調べたところ、収入が少ない or ない状況(アルバイトやパート、学生、ニート、無職、退職者、失業者)の場合、特別に免除申請ができると判明しました!

なので昨日さっそく最寄りの年金事務所に免除申請をしてきたので、

  • 年金の免除申請の方法(めちゃ簡単でした!)
  • 仕事を退職・失業した人が年金の免除申請をすべき理由

について書きたいと思います。

年金の免除申請をすべきか否か

収入が少ない人や全くない人は年金の免除申請ができるのですが、「年金の免除申請をすべきか?どうか?」を考えるフローチャートは一般的にこのようになると思います。

具体的には、次の場合に該当する人は免除申請をせずにそのまま日本年金機構に年金を納付しても良いと思います。

  • 年金を納付する経済的余裕がある
  • 将来のために年金を積み立てておきたい(免除申請した場合よりも将来もらえる年金額は多くなる)

※後述しますが、2年以内に退職・失業した人は上のパターンが良くても「いったん」年金納付の免除申請をした方がお得になります

私の場合は、次のことを考慮して年金納付の免除申請を行いました。

  • (年金制度が完全に破たんすることはないだろうけど)支払った金額よりもらえる金額は少なくなりそう
  • 収入がないのでなるべくお金は支出したくない
  • 免除申請するメリットに惹かれた(免除申請のメリットについては後述します)

なお、収入が少ない or ない人で

  • 年金を払わない
  • そして免除申請もしない

という人はどアホです。そういう人はかなり損をしますよ!

※年金の免除申請は、正しくは 「国民年金保険料免除・納付猶予制度」の手続き と言うそうです
※学生の場合は学生納付特例制度があるのでそちらを参照してください。

免除申請の方法

年金の免除申請はかなり簡単です。

最寄りの年金事務所(正式名称は日本年金機構)に印鑑と必要書類をもっていくだけ

で、あとは窓口の人が詳しく説明してくれるので流れにそって必要事項を記入するだけです(私の場合、10分程度で終わりました)。

どこでやるの?

免除申請をする場所は近くにある年金事務所(日本年金機構)で行います。

詳しい場所ですが、福岡市に住んでいる場合は

福岡市 年金事務所

という具合に検索すると、年金事務所が出てくるので最も近い場所を選ぶとよいです(Google地図検索を使うと便利です)。

必要書類は?

必要書類はこれらです。

  • 離職票
  • 雇用保険受給資格者証(失業保険を貰っている場合)
  • 基礎年金番号がわかるもの(年金手帳や基礎年金番号通知書)
  • 印鑑
  • 前年度の所得がわかるもの(※事前の調べでは必要ぽかったのですが私の場合は不必要でした。低所得者が免除申請する際に必要なのかもしれません)

なお、長年ニートや無職をしている人は

  • 離職票
  • 雇用保険受給資格者証

がないと思いますが、前年度の年収が0円のはずなので年金の免除申請をすれば通るのではないでしょうか?(実家住みの場合は世帯主の前年度の所得によって決まります)

よくわからない人は世帯主(ほとんどの場合は親)に前年度の所得を聞いて、最寄りの年金事務所の電話番号を調べて直接聞けばよいと思います。

ちなみに自営業だった人(事業の廃止・廃業または休止の届出を行っている方)は次の書類が必要のようです。

  1. 厚生労働省が実施する総合支援資金貸付の貸付決定通知書の写し及びその申請時の添付書類の写し
  2. 履歴事項全部証明書または閉鎖事項全部証明書
  3. 税務署等への異動届出書、個人事業の開廃業等届出書または事業廃止届出書の写し(税務署等の受付印のあるものに限る)
  4. 保健所への廃止届出書の控(受付印のあるものに限る)
  5. その他、公的機関が交付する証明書等であって失業の事実が確認できる書類

免除申請の方法

参考程度に昨日私が行った免除申請の流れを書きます。

  1. 必要書類(離職票、雇用保険受給資格者証、年金手帳、印鑑)を持って最寄りの年金事務所にいく
  2. 年金事務所の受付で整理番号を貰う
  3. 番号を呼ばれるので窓口まで行き担当者とマンツーマンになる
  4. 私は地方公務員だったので厚生年金から国民年金に切り替える書類を書く(厚生年金ではなかった人はここの手順はありません)
  5. 年金免除申請の書類を渡されるので担当者の指示に従って必要事項を記入する
  6. 離職票・雇用保険受給資格者証を担当者に渡す(コピー後に返却してもらう)
  7. 免除申請書類の控えを貰って終了
  8. 担当者から「結果は後日郵送されてきます」と言われ帰宅

こんな感じです。

免除申請書類をダウンロード・郵送する方法もあるよ

ちなみにですが、年金事務所にいかないで国民年金保険料免除・納付猶予申請書をダウンロード・印刷して郵送するパターンでも免除申請ができます(印刷環境がない場合、日本年金機構に電話すれば免除申請に必要な書類一式を無料で郵送してくれます)。

この方法ですが、年金事務所に行かないで済むメリットはありますが、

  1. 免除申請書類の書き方を熟読して記入しなければならない
  2. 提出書類のコピーを自分で取らなければならない
  3. 封筒に宛名書きして郵送しなければならない

のでかなりダルイです!

しかし、年金事務所に行けば担当者の人が懇切丁寧に書類の書き方を指導してくれ、提出書類のコピーもタダでとってくれるし、その場で受理されるのであらゆる面でお得です。

極度のコミュ障じゃなければ年金事務所に直接出向くのがおすすめです!

免除申請のメリット

免除申請のメリットはこれらです。

  • 納付免除や納付猶予となれば、年金を払っていない期間でも「納付期間(受給資格期間)」としてカウントされる(年金の受給資格期間は25年間)
  • 納付免除になれば、年金を払っていないのに次のように払ったことになる(年金額に加算される)
    • 全額免除の場合:半分払ったことになる
    • 4分の3免除の場合(4分の1支払った場合):8分の5払ったことになる
    • 半額免除の場合(半額支払った場合):8分の6払ったことになる
    • 4分の1免除の場合(4分の3支払った場合):8分の7払ったことになる
  • 障害年金・遺族年金の対象となる

ここで注目してほしいのは、「障害年金・遺族年金の対象となる」ことです。

具体的には、(年金を支払っていない期間でも)万が一病気や事故で障害が残った場合、次の障害年金がもらえるのです!

障害年金額:974,125円(1級) 779,300円(2級) ※H29年度

また、あなたが亡くなった場合、あなたに養われていた「子どものいる配偶者」または「子ども」に遺族年金を渡すことができるのです!

子どもが18歳に到達する年度の末日まで家族に毎年、次のお金を渡せます。

遺族年金:1,003,600円 ※H29年度

いつ何時どんなことが起きるかわからない人生だからこそ、こんなセーフティーなシステムを使える状態にしとかない手はありません。

免除申請には「審査」があります

年金の免除申請は審査があるので無条件で全額免除になる!というわけではありません。

しかし一人暮らしで独身の退職者や失業者の場合は前年度の所得が0円と見なされるのでほぼ確実に全額免除になるはずです。

では「一人暮らしではない」失業者や退職者、ニート、無職の人、もしくは低所得の人はどうなるのでしょうか?

審査基準

審査基準は至ってシンプルで、本人世帯主配偶者の前年所得(たぶん合計?)が次のうちどれに該当するかで決まります。

  • (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円         未満の場合 → 全額免除
  • 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等  未満の場合 →  4分の3免除
  • 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等  未満の場合 →  半額免除
  • 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等  未満の場合 →  4分の1免除

※「扶養親族等控除額」「社会保険料控除額等」は、年末調整・確定申告で申告された金額です(源泉徴収票・確定申告控等で要確認)
※退職者・失業者の場合は上でも述べた通り前年度の所得は0円になる

退職者・失業者は免除申請をした方がいい!

ここからが目玉の話です。

直近2年間(年金の免除申請は2年前まで遡って申請できる)で退職・失業した人で「年金は満額貰いたい!」ということで年金を素直に全額支払おうとしている人はいませんか?

その場合、いったん免除申請をしてあとから追納すれば一年間で10万円得できるかもです

どういうこと?

今年度(平成29年4月~平成30年3月)の国民年金の納付額は月額16,490円なので、年間では約20万円の支払いが発生します。

16,490円 × 12か月 = 197,880円 → 約20万円

こんなことを書くと怒られるかもしれませんが、こうやればお得になるんじゃないでしょうか?

  1. いったん年金の免除申請をして全額免除になる(税金[国庫]で10万円の支払いがなされる)
  2. 数年後に追納する(既に10万円税金で払われているので残りの10万円を追納する)

こうすることであら不思議!

10万円しか支払っていないのに20万円支払ったときと同額の年金を貰えることになるではありませんか!(つまり年間で10万円分得をする)。

ただし、

免除の承認を受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納をする場合は、当時の保険料額に一定額が加算されます。

とあるので、(年金の免除申請をした年を含めずに)4年以降は「一定額が加算される」ので注意が必要です(4年以内に支払えば無問題)。

免除された保険料をあとから収めることってできるの?

「え、免除申請されても後から支払いってできるの?」と疑問になりますができます。

免除申請が通っても10年以内であれば後から保険料を納めることができる(追納という)ので、

  • 年金を支払うつもりはさらさらない
  • 将来のために年金は積み立てておきたい

という退職者・失業の方は、どちらのパターンでも免除申請をしておけば何かと有利に立ち回れるのです!(将来経済的に余裕ができたときに追納すればもらえる年金の金額を増やす(元に戻す?)ことができます)

参考

この記事は以下の日本年金機構のページを読んで作成しました。

年金マスターではないので間違いがあるかもしれませんが、もし???となるところがあったらコメント欄で指摘してくれたら助かります。

 

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