「FFFTP」の裏技をまとめてみた
FFFTPの「裏技」なんて仰々しいタイトルをつけましたが、Web関係の人やFFFTPに精通している人にとっては常識かもしれないのでその場合はすみません。
あくまでもWebを生業にしていない時々しかFFFTPを使わない人間にとっての「裏技」であることを先に断っておきます。
FFFTPの裏技
WordPressサイトの移転で別サーバーにデータ類をFFFTPを使って移動させようとしたのですが、なんどやってもエラーとなって失敗しました。
そのときにFFFTPをあれこれ触ったり調べたりする中で、いろいろな新知識を得られたので以下にまとめたいと思います。
ファイル・ディレクトリの移動
FFFTPでは、同一階層(同じ画面に表示されているファイルやディレクトリ)であればドラッグ&ドロップ操作でファイル・ディレクトリを任意の場所に移動させることができます。
例として、同一階層に
- testディレクトリ
- piyo.html
を用意して、「piyo.html」を「testディレクトリ」に移動させたいと思います。
方法は簡単で、「piyo.html」をマウスの右クリックを押したまま選択して「testディレクトリ」にドロップするだけです。
このとき、
フォルダに移動しますか?(コピーではありません。移動です。)
とダイアログが出ますが、問題なければ「はい」を選んでください。
そうすると、次のように「piyo.html」を移動できます。
この例ではファイルを移動させましたが、ディレクトリの場合も同様の操作で移動できます(中身丸ごと全部)。
同一階層ではない場所に移動させたい
上の例では同一階層にある限定でのものですが、次のように工夫すれば同一階層ではない場所にもファイルやディレクトリを移動できます。
方法は簡単で、FFFTPを2つ開いて、移動させたいものをドラッグ&ドロップするだけです。
まず、移動させたいファイル「piyo.html」があるディレクトリを表示させ、次に新しくFFFTPを開いて移動させたいディレクトリを表示させます。
そして、「piyo.html」を右側にドラッグ&ドロップして移動させます。
すると、
/home/***/www/hoge/test
ディレクトリにあった「piyo.html」は
/home/***/www/nyao
ディレクトリに移動します(正確には「piyo.html」は元の場所にも残るので移動ではなくコピーとなります)。
当然これもファイルのみでなくディレクトリ丸ごと移動(コピー)させることができます。
【ワンポイント】
この操作の挙動ですが、操作ログを追うと「いったんパソコン内に対象ファイルをダウンロードしてからアップロード」しています。
しかしダウンロードしたファイルはパソコン内には残らないので、あたかもダイレクトに移動したように見えます。
別サーバーに移動させたい
勘のいい人はお気づきかと思いますが、上の例では同一サーバー間でファイルのやり取りをしていますが、どのみち「いったんパソコン内に対象ファイルをダウンロードしてからアップロード」しているので、別サーバー間でもファイルやディレクトリの移動(コピー)ができます。
方法は簡単で、さっきのように移動元のサーバーのFFFTPと移動先のサーバーのFFFTPを開いてドラッグ&ドロップするだけです。
ファイル・ディレクトリを一つ上の階層に上げる
普段はPC内にあるファイルをサーバーにアップロード!くらいのレベルでしかFFFTPを使っていなかったのですが、「楽にファイルやディレクトリを移動する方法はないだろうか?」とあれこれ設定を確認してみたり、右クリックで表示されるコマンドを見ていたら
一つ上のフォルダへ移動
という何ともナイスなコマンドを発見しました。
これは、名前の通りのコマンドなのですが、一つ上の階層に移動させたいファイルやディレクトリの上で右クリックを行い、表示された「一つ上のフォルダへ移動」を押すことで選択したファイル(ディレクトリの場合だとディレクトリの中身ごと全て)一つ上の階層に移動できます。
ファイル・ディレクトリを一つ下の階層に下げる
上げることができたら下げることはできないのか?といろいろコマンドを探してみましたがそのようなものはありませんでした。
結局FFFTPも裏ではコマンドを叩いているはずなので、リネームの仕組み上、「名前変更」のときに「絶対パス」「相対パス」を指定してあげたらどうなるか?と実験してみましたがこれがビンゴでした。
例えば、
/home/***/www/hoge/
ディレクトリにある「piyo.html」を一つ下の階層にある
/home/***/www/hoge/test
ディレクトリに移動させたい場合は次のようにします。
「piyo.html」の上で右クリック→「名前変更」
./test/piyo.html
と入力して「OK」
すると、確かに
/home/***/www/hoge/test
に「piyo.html」が移動していることがわかります。
この場合は相対パスを指定しましたが、次のように絶対パスでも同じことができます。
/home/***/www/hoge/test/piyo.html
これまではいったんパソコン内にダウンロードして再度移動させたい場所にアップロードしていましたが、この方法だとWordPress本体ファイルのような大量のファイル数があるディレクトリも一瞬で移動できます。
FFFTPって何?
そもそもFFFTPって何?っていう人にざっくり説明しておくと、
ローカル(使っているパソコン)とリモート(サーバー)との間でデータのやり取りができるFTPクライアントソフトウェア
です。
もっと具体的に書くと、
- GUIを使って(難しそうなコマンドを使わずに)直感的にサーバー内にあるファイル類を操作できる
- UTF-8のファイル、漢字などのマルチバイト文字を名前に持つファイルにも対応している
FTPクライアントソフトウェアです(詳細はWikipediaのFFFTPを参照)。
FFFTPのGUI
ちなみにGUI(グラフィカルユーザインタフェース)はこんな感じで、使ったことがある人は多いんじゃないかと思います。。
GUIは三面分割型となっており
- 左側はローカル側
- 右側はサーバー側
- 下側は操作履歴
が表示されます。
FFFTPのインストール
原作者(曽田純さん)による開発は2011年8月31日をもって終了しましたが、その後も有志(SourceForge.JP)によって開発が行われており、バージョンアップされています。
FFFTPファイルのダウンロードをこちらから行い、パソコンにインストールしてください。
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